1. ホーム
  2. ブログ
  3. PHP2Shell

PHP2Shell の時系列まとめ|公表前の予告から、国内サービスの停止と再開まで

公開
著者
編集部

PHP2Shell は、修正版より先に攻撃の試みとサービスの停止が始まった珍しい脆弱性だった。10月17日の攻撃の観測から、21日の国内サービスの停止、22日の再開と注意喚起までを時系列で整理した。

この記事の流れ約40秒
この記事で分かること

PHP2Shell の時系列まとめ|公表前の予告から、国内サービスの停止と再開まで

  • 10月17日、公表より前に攻撃の試みが観測されていた(Amazon の報告)
  • 21日の早朝に PHP 公式が「修正版は今夜」と予告。午後には中身が漏れ、国内のサービスが次々に止まった
  • 21日の夜に修正版(8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35)が出て、22日の朝にかけて各社が修正を入れて再開した
  • 22日に IPA と JPCERT/CC が注意喚起。攻撃の観測の報告も出始めた
1 / 7

全体の流れ

ここを読む
PHP2Shell で起きたことの時系列
2 / 7

公表の前(10月17日〜21日朝)

報道によると、Amazon の脅威情報チームは、10月17日に自社のおとりのサーバー(ハニーポット)で PHP2Shell を狙った試みを観測していた

ここを読む
3 / 7

中身が漏れ、サービスが止まり始める(21日午後)

21日の午後、修正版より先に脆弱性の中身が外に漏れた

  • 13:00ごろ:さくらのレンタルサーバ
  • 14:16:コドモン
  • 15:50:BASE
ここを読む
4 / 7

修正版が出る(21日夜)

PHP 公式は、21日の夜(日本時間22時ごろ)に修正版 8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35 を公開した

ここを読む
5 / 7

修正を入れて再開(22日朝)

  • 4:42:MakeShop
  • 6:30:さくらのレンタルサーバ
  • 6:45:エックスサーバー
ここを読む
6 / 7

注意喚起と、攻撃の報告(22日〜)

22日には IPA と JPCERT/CC が注意喚起を出した

ここを読む
7 / 7

この時系列から分かること

  • 修正版を待っていられないことがある:中身が漏れれば、修正版の前から狙われる
  • 自社のサイトだけの話ではない:使っている外のサービスも止まる
  • 再開の知らせだけで安心しない:版の番号まで確かめる
ここを読む

PHP2Shell(CVE-2026-109618 / 109619)は、ふつうの脆弱性と順番が違った。ふつうは「修正版が出る → 内容が知られる → 攻撃が始まる」の順になる。PHP2Shell では、修正版が出る前に内容が漏れ、攻撃の試みやサービスの停止が先に始まった。

何がいつ起きたのかを、公開されている告知とまとめをもとに整理した。時刻は日本時間。

この記事の要点
  • 10月17日、公表より前に攻撃の試みが観測されていた(Amazon の報告)
  • 21日の早朝に PHP 公式が「修正版は今夜」と予告。午後には中身が漏れ、国内のサービスが次々に止まった
  • 21日の夜に修正版(8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35)が出て、22日の朝にかけて各社が修正を入れて再開した
  • 22日に IPA と JPCERT/CC が注意喚起。攻撃の観測の報告も出始めた

全体の流れ

PHP2Shell で起きたことの時系列
PHP2Shell で起きたことの時系列

公表の前(10月17日〜21日朝)

報道によると、Amazon の脅威情報チームは、10月17日に自社のおとりのサーバー(ハニーポット)で PHP2Shell を狙った試みを観測していた。公表の4日前だ。

PHP 公式は、21日の早朝(日本時間4時半ごろ)に、重大な修正を出すことを予告した。IPA も21日のうちに、事前の準備を呼びかけた。この時点では、どこに穴があるのかは伏せられていた。

中身が漏れ、サービスが止まり始める(21日午後)

21日の午後、修正版より先に脆弱性の中身が外に漏れた。修正版がない状態で攻撃の方法だけが知られると、守る側には止める以外の手がない。国内では、PHP を使うサービスが予防のために次々と止まった。

公開されているまとめ(ツバサのメモ帳)によると、主な停止は次のとおり。

時刻(21日)サービス出来事
13:00ごろさくらのレンタルサーバ緊急メンテナンスを開始
14:16コドモン全サービスを順に停止
15:50BASE閲覧・注文・管理画面・API を停止
16:00エックスサーバー公式サイトと管理画面を停止
19:00ネクストエンジン全機能を停止
21:36futureshop全店舗のサイト・管理画面などを停止
22:00カラーミーショップ全面停止
23:00MakeShop管理画面・ショップなどを停止

ネットショップの仕組み、在庫や受注の管理、保育園の連絡の仕組みなど、日々の仕事に使うサービスが一晩止まった。自社のサイトに問題がなくても、使っている外のサービスが止まれば、仕事は止まる。

修正版が出る(21日夜)

PHP 公式は、21日の夜(日本時間22時ごろ)に修正版 8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35 を公開した。PHP 8.1 以前には、正式な修正版は出ていない(7.4・8.0・8.1 には、ソースの修正の部品だけが示された)。

同じ夜のうちに、Linux の配布元(Ubuntu・AlmaLinux など)も修正したパッケージを出し始めた。

修正を入れて再開(22日朝)

時刻(22日)サービス出来事
4:42MakeShop完了を告知
6:30さくらのレンタルサーバPHP のバージョンアップ完了を告知
6:45エックスサーバーPHP 8.2〜8.5 の全サーバーで修正完了を告知
8:45BASE緊急メンテナンスの完了を告知(約16時間の停止)
8:49カラーミーショップすべての機能が再開
20:45お名前.com レンタルサーバー修正の適用とメンテナンスの終了を告知
再開=修正済み、ではない

サービスの再開は「動かせる状態に戻した」という知らせで、PHP の修正版が入ったことまでは書いていない告知も多かった。自分のサイトの PHP の版は、自分でも確かめる。くわしくは レンタルサーバーの告知の読み方 にまとめた。

注意喚起と、攻撃の報告(22日〜)

22日には IPA と JPCERT/CC が注意喚起を出した。JPCERT/CC は、更新だけでなく「攻撃を受けていないかの調査」も求めている。

同じころ、海外のセキュリティ会社から、攻撃の観測の報告が出始めた。一方で「まだ見ていない」という報告もあり、状況は食い違っている。くわしくは 攻撃はもう始まっているか にまとめた。

この時系列から分かること

  • 修正版を待っていられないことがある:中身が漏れれば、修正版の前から狙われる
  • 自社のサイトだけの話ではない:使っている外のサービスも止まる
  • 再開の知らせだけで安心しない:版の番号まで確かめる
  • 古い PHP は置いていかれる:8.1 以前には修正版がなく、各社の独自の修正に頼るしかなかった

よくある質問

なぜ修正版より先にサービスが止まったのですか?

修正版が出る前に、脆弱性の中身が外に漏れたためです。
修正版がない状態で攻撃の方法だけが知られると、守る側には止める以外の手がありません。

今はもう、サービスは全部再開していますか?

多くは22日の朝までに再開しました。
ただ、再開と修正版の適用は別の話です。
自分のサイトの PHP の版は、自分でも確かめてください。

PHP 8.1 以前の修正版は出ましたか?

正式な修正版は出ていません。
7.4・8.0・8.1 にはソースの修正の部品だけが示され、サーバー会社や配布元が独自に入れています。
8.4 か 8.5 への移行を進めてください。

無料ツールPHP2Shell の無料診断PHP のバージョンとサーバー会社を選ぶだけで、危険度と今やることが分かります。

参考にした情報

この記事の情報

2026年10月22日時点の公開情報にもとづく。PHP2Shell の状況は日々変わるので、最新は php.net・IPA・JPCERT/CC と、利用中のサービスの公式の告知を確認すること。

URL を入れるだけで、今のサイトの仕組みと PHP の状態が分かる。移行の相談もできる。

無料で診断する

この記事の著者

編集部